監修いただいた先生
これまでの記事では、「不安を抱える生徒編」「勉強に苦戦している生徒編」「理解が早くお利口な生徒編」をご紹介しました。今回は、「退塾予備軍の生徒編」です。
授業中の態度も消極的、課題の提出も滞りがち。保護者からは「このまま塾を続けていても・・・」とネガティブなコメントが。そんな退塾予備軍の生徒に対する指導報告書で何を伝えるべきか、具体的に解説します。
生徒別指導報告書の書き方/Case2 勉強に苦戦している生徒編
生徒別指導報告書の書き方/Case3 理解が早くお利口な生徒編
指導報告書の書き方 ケース4:退塾予備軍の生徒に対する愛あるメッセージ
3つのルールを意識しながら、実際に指導報告書を書いていきましょう。今回のケースは授業や自宅学習、何かにつけてモチベーションが上がらない、いわゆる退塾予備軍の生徒の様子を保護者に伝える場合です。
授業中になかなか集中できない、課題を提出しないということはよくあることですが、それがずっと続く、あるいは遅刻・欠席が増えてくるようなことがあると、その生徒は退塾予備軍かもしれません。
保護者も「このまま塾を続けていても無駄かも・・・」「うちの子には向いていないのかも・・・」と諦めているかもしれません。何より、このようなケースでは、保護者はとても悩んでいることでしょう。指導報告書を介して、保護者の悩みを聞く、不安や不満を吐き出してもらうことも、保護者コミュニケーションの大切な役割だと思います。
このようなケースの指導報告書では、できていないことや授業態度を指摘するよりも「できたこと」を中心に、ちょっとした変化や読み取れた感情、スモールステップの指導内容(まずはここまで、次はここまでなど)をできるだけ詳細に伝えます。スモールステップにすることで、どこから手をつければいいかわからないという保護者の混乱を整理してあげることができるためです。
保護者が悩んでいると推測される場合、面談の提案や「最近おうちではどうですか?」など、報告書に対して返信が必要になるようなコミュニケーションを取ることも効果的です。
また、退塾予備軍の生徒には、教室長がしっかりフォローすることが大切です。
以下がComiruでの指導報告書のイメージです。
退塾予備軍(母「このまま続けても無意味かも・・・」)
授業中の様子や学習状況
- 集中力が続かない。
- 課題を提出しない。
- 成績がずっと停滞している。
- 入室時間がギリギリ、遅刻することも。
- 自宅学習をしない。
- 希望する進路が決まらない。