監修いただいた先生
どんな子どもでも、ケアレスミスはします。わかっていたのに!最初書いてたのに消しちゃった!言い訳も慣れたものです。
保護者も、自分の子どもがケアレスミスをしがちなことはよくわかっていると思います。そして、それをなくすのが大変なこともわかっているでしょう。
だからこそ、塾でのケアレスミス対策に注目されるのです。一朝一夕にいかないからこそ、じっくり丁寧に。そんな、ケアレスミスの多い生徒への指導報告書をどうするか、具体的に解説します。
<これまでの記事>
生徒別指導報告書の書き方/Case2 勉強に苦戦している生徒編
生徒別指導報告書の書き方/Case3 理解が早くお利口な生徒編
指導報告書の書き方 ケース5:ケアレスミスの多い生徒に寄り添うメッセージ
指導報告書作成の3つのルールを意識しながら、実際に指導報告書を書いていきましょう。今回のケースは教科に関わらずケアレスミスが多い生徒。実際どんな間違いをしたのか、ケアレスミスをなくすにはどうすれば良いのか、保護者に伝えます。
ケアレスミスの指導のしやすいところは、本人が自覚しているところです。また、それがなくなれば確実に点数・成績が上がることを、本人含め誰しもが知っていることです。
かといって、「注意深く解いて!」「しっかり見直しして!」と口酸っぱく言ったところで、一朝一夕に改善はしないところが悩ましいところ。ましてや親子なら、関係が悪くなってしまいかねません。
また、子どもも、ケアレスミスはしたくてしている訳ではありません。よくあるのが、字を汚いことで招くミス。例えば、「字が汚いと、 “-11”が“+1”に見えてしまうことがあるんだよ」など、具体化することが重要です。どんどん例を挙げて、具体的なアドバイスを保護者にも伝えることで、「この塾よくわかってるな」と思ってもらえるのです。
どこでどんなミスをしたのか、実際の間違い内容を保護者にも見てもらうことも大切です。繰り返しミスをする場合も、毎回省略せずにきちんと共有しましょう。このことで、保護者に子どものケアレスミスに対して危機感を持ってもらえます。その上で、「塾はこの子のケアレスミスに向き合ってくれている」と感じてもらえるでしょう。
ケアレスミスの対策は、自分がおかしやすいミスの傾向を把握し、何度も繰り返し繰り返し練習するという、とにかく根気のいる作業です。少しでも改善が見られたら、取り組む姿勢も含めて褒めてあげてください。
以下がComiruでの指導報告書のイメージです。
Eさん:漢字のケアレスミスが多い小5の生徒
授業中の様子や学習状況
- 授業ではまじめに課題に取り組み、集中力もある。
- 課題は毎回きちんと提出する。
- 保護者も課題のチェックや学習内容の把握に積極的。
- ケアレスミスが多い。
- 問題を深く読み込まず直感で解答することが多い。