その業務、無駄が潜んでいるかも。個人塾で年間543時間分、89万円を削減した業務効率法

塾業務は効率化が肝です。特に個別学習塾は、コミュニケーションひとつ取っても、講師から塾長へ、塾長から生徒へ、生徒から保護者へと、時間も労力も費やしてしまいがち。生徒数が10〜20人くらいならなんとかなっていたこうした業務も、30人にもなるとそろそろ限界だと思います。今回は塾業務の効率化のポイントを解説します。

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塾業務は効率化が肝です。特に個別学習塾は、コミュニケーションひとつ取っても、講師から塾長へ、塾長から生徒へ、生徒から保護者へと、時間も労力も費やしてしまいがち。生徒数が1020人くらいならなんとかなっていたこうした業務も、30人にもなるとそろそろ限界だと思います。「生徒が2倍になったら業務が二乗倍になる」と言っても過言ではありません。今回は、Comiruアドバイザーであり、オンライン学習塾エヌラボスタディ(以下、エヌラボ)塾長・新田先生が、塾業務の効率化のポイントを解説します。

優先させたい授業準備、かさむ事務作業 

生徒に勉強を教え、成績を上げて喜んでもらうことが、塾に勤める人全員の本来の仕事です。そのための授業準備を念入りにしたいところですが、保護者との連絡やコマ管理に時間を取られてしまうということはよくあります。授業と事務作業、どっちを優先するか、頭を悩ませているみなさんに、今すぐおすすめしたいのが、業務の効率化を推進することです。これが結果的に、サービスの品質向上につながります。具体的に何から手をつけたらいいのか、詳しくご紹介します。

現場にありがちな非効率業務

塾業務にありがちな非効率な作業を洗い出しながら、具体的にどうするべきか、Comiruではどう解決できるのかも合わせてご紹介していきます。すでにシステム化しているつもりでも、実は中途半端な状態で、もっと効率化できるかもしれないということもあります。ぜひ現場の状況を照らし合わせながらご確認ください。

(1)請求書の発行業務

会計ツールを使用している塾も多いと思います。しかし、結局それを印刷して押印して郵送しているなんてことはありませんか?もしくは、生徒ごとにファイル名を指定してメール送信をしているなど。これでは完全に効率化できたとはいえません。人数が増えたら大変です。実際わたしもクラウドの会計ツールを使用していましたが、修正や変更があるごとに枝番のファイルが増えて大変でした。

<Comiruなら>

Comiruの請求書機能は、毎月の決まった請求項目を自動で入力することができます。また、期間講習のような不定期で発生する請求項目についても、該当する生徒の請求内容に紐づけて表示します。また、入金状況を把握し、未納の保護者へ一斉に連絡することも可能なため、ストレスのたまる未収対応も簡単に行うことが可能です。

(2)座席管理・コマ組み

座席管理(コマ組み)は、原始的な手運用の学習塾が少なくないのではないでしょうか。わたしも塾勤務時代に苦労した経験がありますが、リストに抜けもれがあると大変なので、最終的に一人一人電話確認をするという実にアナログな作業が発生していました。エヌラボを立ち上げてからも色々なツールを試しましたが、塾と保護者と生徒、三者にとって使いやすいものとなると、なかなか難しいんです。結局印刷してしまって、紙で配布してしまうなんてこともありました。共感していただけるかもしれません(笑)

座席管理はシステム化の一択です。選択基準は、塾と保護者と生徒が見やすくて使いやすいこと。これもサービス品質の向上の直結します。

<Comiruなら>

Comiruの座席管理機能では、毎週の繰り返しの予定をマスターとして登録しておくだけで、その後のスケジュールは1ヶ月ごとに一括して作成していくことができます。確認や変更作業も簡単で、生徒や講師ごとの一覧表示や、ドラッグ&ドロップでコマ作成が可能です。欠席を登録すると、振替候補リストに登録されるため、忘れずに振替対応が可能です

(3)発送業務

お知らせなどの発送業務を手作業でやっている塾はありませんか?レターを作成し、印刷、封入、ラベル貼り、切手を貼って郵送する、発送業務は思っているより大変です。内容が請求書や指導報告書のような個別の場合は切手代が違うこともありますし、何よりミスをすると塾の信用に関わります。さらに、送ったものの届いたかどうかわからないという心配もあります。メールの場合、作業は楽ですが、相手が既読になったかがわかりません。

ちょっとしたお知らせでも、指導報告でも、保護者とのコミュニケーションは内容はもとよりその手段も重要です。既読の確認も含め、コミュニケーションが取りやすい方法を選択しましょう

<Comiruなら> 

保護者とのコミュニケーションはComiruが最も得意とするところの一つです。お知らせを配信したいときは、内容と対象者を選択するだけで、一括配信が可能です。もちろん対象者は学年ごとや個別グループ選択など自由に設定できます。配信予約機能もあり、例えば大切なお知らせは既読率が高い日時に設定することもできます。

(4)成績管理

定期テストのたびに、生徒からテストを回収し、コピーしてファイリングしたり、データで入力すると思います。これが意外と工数がかかります。生徒がなかなか持ってきてくれず、回収するだけで労力を費やしてしまうことも。わたしの生徒の中には「なくした!」なんて言う子もいました、どうしても出したくないんでしょう(笑)成績を回収してからがスタートなのに、集めることがゴールになってしまうパターン、これも塾業務あるあるですね。これは塾業務に限らず言えることですが、アナログな作業はどうしても手段が目的化しがちです。

<Comiruなら> 

Comiruで行う成績管理は、学校の定期テストだけでなく内申点や外部模試の成績推移を表やグラフで管理することができます。また、テスト結果の回収・入力は保護者がComiruのアプリ上で行います。塾としては回収や管理の手間が省ける上、保護者と共通認識を持つことで、次のコミュニケーションへ展開していくことができます。

(5)指導報告書

指導報告書の提出は講師の大切な業務の一つですが、これが紙だと大変な作業になります。一方で、講師のモチベーションをUPさせる重要な役割を担っています。指導報告書によって保護者からのリアルなリアクションを得ることで、やりがいも増えるでしょう。塾の信頼度を上げる重要なコミュニケーションの一つです。講師の負担を軽減し、保護者にきちんと届けるためには、徹底的な効率化を図るべきです

<Comiruなら> 

Comiruでは、授業内容など生徒共通で報告すべき内容はまとめて作成し、写真など個別に報告すべき内容はその都度追加するなど、質の高い指導報告書が簡単に作成できます。テンプレートも揃っているので入力項目も最小限に減らすことができます。

(6)見込み顧客の管理

塾への問い合わせはどのように管理していますか?問い合わせの種類はメール、WEB(塾HPや塾ポータルサイト)、口コミなど様々です。その都度対応はするものの、情報の集約については曖昧になっていることが多いかもしれません。これでは、せっかくの見込み顧客を手放してしまうことになるかもしれません。期間講習の案内や本部への報告など、後から発生する業務に備えておく必要があります

見込み顧客に対して、誰がいつ何をするのか、また、フォローの進捗まで見える化しておくことが、入塾数UPにつながります。広告宣伝費をかけてたくさん見込み顧客を集めるよりも、見込み顧客を管理し、効率よく入塾まで促すことの方が、もしかしたら費用対効果はいいかもしれません。

<Comiruなら> 

Comiruでは、見込顧客はデータベースで管理します。いつ誰から何についての連絡があったかを入力し、その後のステータスを関係者で把握します。特に、本部機能がある学習塾は便利な機能です。また、見込顧客への対応プロセスは塾によって異なるため、ニーズに合わせてカスタマイズが可能です。


システム化した方がいいことと、システムに置き換えられないこと

「誰にでもできる業務はデジタル化する」というのがエヌラボのルールです。例えば、マニュアル類は全て動画にしています。これならわたしが教える必要がなく、その時間で本来やるべき業務に集中することができます。

一方で、システムに置き換えられない部分もあります。例えば、動画マニュアルを見ればわかるでしょ?と突き放すのではなく、わからないところはわかる人に聞いてもらうことにしています。ここは完全にアナログです。

塾は人が集まる場所ですから、体温を通わせることも大切だと考えており、講師同士の横のつながりや仲間意識を醸成させるのは、やはりこうしたアナログな行為にあるのではないでしょうか。生徒への年賀状もそうですね。

特に今はオンラインで簡単にコミュニケーションが取れますが、一方でいろいろなことが個人作業化してしまう世の中です。非効率なアナログ作業も、コミュニケーションを生み出す大切な部分。面談など本音で話したいときは、ツールではなく直接対話がいいでしょう。

業務の効率化はコスト削減の近道

わたしが個人塾を立ち上げた当初は、業務に追われ、気づけば90日連続勤務なんてこともありました。手を抜かないように、細かくやろうとすればするほど工数は増えていき、工数が増えれば増えるほどミスも発生しやすくなります。これから生徒数を増やしたいと思うなら、業務の効率化は急務だと思います。実際、わたしがComiruを導入して削減された業務は年間543時間分、金額にすると89万円にもなりました。自分でも驚きです。業務の効率化はコスト削減の近道なのです。

中堅以上の塾にとっても、今よりも効率化できるところはないか、定期的に業務を振り返るといいかもしれません。本部にとっては管理のための管理ほど無駄な業務はありません。作業ミスや手戻りが発生しやすい業務は何か、洗い出してみてください。

また、業務の効率化は講師の働きがいにも直結します。保護者からのリアクションを直接受けることで、彼らのモチベーションUPに繋がります。

塾講師という仕事を選ぶ学生は、たいていの場合、志が高く、生徒への思いも強く持ってくれています。その分、非効率な業務が多いと離職につながってしまう可能性もあります。

塾業務の効率化には、やはり塾に特化したシステムが最適です。これからシステムの導入を検討される方には、「塾管理システムの選び方」の記事も参考にしてみてください。