塾管理システムを導入すると何ができる? 「うちはまだ早い」と先送りの落とし穴【前編】

塾の運営を効率化するため、塾管理システムを導入するケースが増えています。しかし、システムを入れることによって、どんなことができるようになり、自塾にとって何のメリットがあるのか、今一つ掴みきれず、導入を躊躇する塾もあるでしょう。あるいは、「まだうちは早い」と先送りにする塾も少なくないかもしれません。今回は、塾管理システムによって実現すること、塾運営上のメリット、そして、「まだ早い」と先送りした塾に待ち受ける“落とし穴”について、前編と後編に分けて、詳しく解説したいと思います。

監修いただいた先生


塾管理システムといっても機能も様々

塾管理システム(以下、塾システム)の種類は様々です。主な機能は在籍する生徒の管理となり、例えば、生徒がいつ教室に来て、いつ帰ったのかを自動的に保護者に通知する入退室管理、授業料の請求機能、あるいは通塾している生徒、保護者とのコミュニケーション機能などがあります。

システムによっては、指導報告書を作成できたり、テストの成績、学習の進捗度などを管理したりする「生徒カルテ」の機能を備えているものもあります。

また、提供方法も単一機能のものもあれば、多くの機能をワンストップで提供するマルチなシステムもあります。したがって、その塾の解決したい課題が何かによって、入れるべきシステムは変わってきます。

ミニマムから始められる単機能システムは後々“不便”になる可能性が...

ただ、一つの機能のみを入れることは、その場限りではコストが抑えられるかもしれませんが、問題となるのが、後々、他の機能を加えようと思った時に、従来のシステムと新しく入れるシステムの連携が図れず、“不便”になる可能性があることです。見込み客の管理、入退室や請求、あるいは生徒カルテのシステムが別々であれば、それぞれに生徒情報などの入力が必要で、日々の作業の際も、いちいち各システムを立ち上げ、操作しなければなりません。

一方で、多機能型のオールインワンのシステムであれば、生徒の情報はマスター情報として一度入力するだけで済みます。立ち上げるシステムも一つだけです。全ての機能の設定や操作を一つのシステムの中でできるのです。「入退室はこのシステム」「請求はこれ」「コミュニケーションはこれ」と機能ごとにいちいちソフトやアプリを立ち上げる必要がなく、煩わしさを感じることなく作業ができます。

そして、各機能はシステム内で連携しているため、さらに手間が省けます。例えば、作成した授業の時間割や生徒カルテの一部をそれぞれの保護者と共有したり、授業料の入金状況を見て、未納者に一斉連絡したりすることが、機能が連携していることで、容易にできるのです。

Comiruは、そうしたオールインワンのシステムの代表格です。Comiruを一つ導入すれば、塾運営に必要な全ての機能が手に入ります。それによって、塾の業務の圧倒的な効率化が実現すると同時に、戦略的に生徒を獲得し、入塾後も生徒や保護者の満足度を向上させて退塾を防ぐなど、先進的な塾運営が実現するのです。


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開発費用がかかるがカスタマイズが効くオンプレミス型 orカスタマイズ性は低いが月額費用のみで小回りが効くSaaS型

また、主にシステムは分けると自社で開発を進めていく「オンプレ型」と既存のサービスを利用していく「SaaS型」に分けられます。どちらを採用していくかは「求めるカスタマイズ性」「開発費用」で判断されるケースが多々あります。

オンプレ型は独自に開発していきますので、すでにあるデータや業務のオペレーションが考慮されます。これまでのやり方を踏襲して使い勝手がいい分、開発費用は何百万~何千万という場合もあり、多くの中小塾は手が出せないのが現状です。また、開発後の運用保守や機能追加など、その後の維持に人材も費用も必要になってきます。

一方でSaaS型は、一般的に提供されているツールを利用していきます。その塾に合わせて開発したものではないため、実際の業務の流れをツールに合わせて一部変更していく必要がでてきます。最初は使い方に戸惑う場面もありますが、一般的に導入後は月額費用のみで利用でき、運用保守・機能追加の人材や費用の確保が不要になります。

いずれもメリット・デメリットを理解して、自塾にあったツールを検討してください。

 

生徒数が30人になるとアナログで回すのは困難。少ない生徒数でも入れれば“落とし穴”を回避できる

塾システムは、どういった理由、タイミングで導入するのが「正解」なのでしょうか。塾の運営は、生徒がある一定数を超えると、紙やExcelによる業務管理では回らなくなるという声をよく聞きます。事務作業で時間に追われるようになり、ミスも目立つようになってきます。誤って授業料を過剰請求して保護者に迷惑をかけてしまったり、逆に過小に請求して、本来いただける料金を取り損なってしまったりするなど、保護者からの信頼も損ね退塾へとつながるリスクも高まります。経営に響く問題となるのです。

よく耳にする話では、生徒数が20人までは、何とかアナログの管理で対応できるが、30人を超えると、作業が追い付かなくなり、ミスも多くなるということです。そこで、業務の効率化を図るために、塾システムを導入するという選択が現実味を帯びてきます。つまり、生徒数が20人〜30人になった時が、システムを導入する一つの目安と言えるでしょう。

ただし、20人以下でシステムが不要というわけではありません。まだ人数が10人など少ない時期でも入れる価値はあります。教室長は頑張って生徒や保護者の対応をしているつもりでも、アナログではどうしても抜けや漏れが生じるものです。システムを入れて業務のデジタル化を図ることは、効率化はもちろんのこと、そうした抜け漏れやミスを防ぐことにもつながるのです。

また、生徒数が増えてから新しいシステムを導入する場合、教室長にとっても保護者にとっても負担が大きくなります。少ない範囲で運営を始め、徐々に範囲を広げることで、導入の負担を小さくできるというメリットもあるのです。

今は生徒数が少ないという状況でも、先行してシステムを導入することは、理にかなった選択と言えます。特に、10人や20人の生徒でずっと続けるつもりはなく、将来的にスケールを考えているのなら、早い段階でシステムを入れることは有効です。現に、そうした考えを持ち、最近では開業する時点でComiruのシステムを導入する塾も目立つようになっています。

塾が大きくなるにつれて、求められる機能も増えていきます。塾の開業当初は、集客のために見込み客の管理や請求周りの機能、保護者へのお知らせ機能が必要となります。その後、生徒数が増加してくると、生徒カルテが必要となってきます。

そして、もっと生徒数が増えると、コマ管理、入退室管理、保護者との面談管理機能が必要となります。Comiruはそうした機能が全て備わっており、開業から一年後やそれ以降に40人、50人、あるいはそれ以上の生徒数を目指しているのであれば、新規開業や当初の時点で導入することが、目標達成のためにも重要であると言えるでしょう。


塾システムといっても様々あることを紹介してきました。機能数や提供方法などそれぞれのツールに特徴があります。自塾にどれがいいのか、塾長先生がお一人で考えるのは負担がある内容です。「どれがいいのかわからない」というときは、一度問合せて、相談してみましょう。

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