塾講師に必要なスキルとは?評価される3つの能力を高める

監修いただいた先生

「人気の学習塾」とは、そこで教える講師の質が大きく影響するでしょう。講師の質とは、科目の知識や教え方はもちろん、生徒に対する接し方、そして保護者対応など、複数の軸で評価されます。

良い講師、人気の講師は、そのすべてにおいて、高い能力とスキルを兼ね揃えていると言えます。そしてこれらは、多くの場合、「経験がものを言う世界」でもあります。

今回は塾の講師に求められる能力について、「科目知識」「生徒対応」「保護者対応」「情報のアンテナ」を切り口にまとめていきます。良い講師になるためのスキルの磨き方など、ぜひ参考にしてください。

塾の講師に求められるスキルとは

塾講師は生徒の成績を伸ばすことが使命のため、塾講師ならではのスキルが求められます。

圧倒的な科目知識と伝えるスキル

まずは前提として科目知識は必須です。教える教科についてスペシャリストであることはもちろん、試験の頻出問題や出題傾向、トレンドテーマなど、常に情報をアップデートする必要があります。

集団指導塾の場合は、テーマに関する深い理解や、裏話などを知っておくと、生徒の知的好奇心を喚起する授業になるでしょう。指導書をただそのまま伝えるのではなく、生徒の心に刺さる枝葉の情報こそが重要です。

個別指導塾の場合は、生徒がどこで躓くかを注意深く観察し、見抜くことが必須です。枝葉の話でモチベーションが上がるタイプなのか、それとも問題を理解するまでじっくり取り組むタイプなのか、生徒に合わせて指導します。

生徒への対応スキル

やる気が出ない、スランプで落ち込んでいる、成績が伸びずにヤケになっている、人間関係や部活で悩んでいるなど、思春期の生徒は様々なことに直面します。それが理由で勉強のモチベーションが上がらないこともあるでしょう。

保護者でも口を出せない、口出ししたら喧嘩になってしまうようなケースでも、塾講師という第三者的な立場なら、状況が把握できたり、アドバイスをしてあげたりということもあります。モチベーションが上がらない生徒をどうやってコントロールしてあげるか、どんな声がけをするのかも、塾講師に必要なスキルです。

時に、楽しいだけのおしゃべり授業、生徒を楽しませるだけのワイワイした授業で自己満足してしまうこともあるでしょう。しかし、それでは生徒の成績向上という使命を見失ってしまう可能性があります。

楽しい授業で科目知識を生徒に植え付ける、生徒のモチベーションを上げて学習に取り組む姿勢を良くするなど、必ず結果に結びつくような授業、生徒対応を心がけましょう。

保護者への対応スキル

授業を受けるのは生徒ですが、お金を払うのは保護者です。授業の様子が見えない中で、保護者からの信頼感をいかにして勝ち取るのかについても、弛まぬ努力が必要になります。

とはいえ、直接保護者と対話する機会はそれほど多くはありません。生徒への細かいフォロー、指導報告書などの情報の伝え方を工夫するとよいでしょう。

例えば、Comiruの指導報告書は、テンプレートを使用しながら、その日の授業の内容、生徒の様子を簡単に伝えることができます。写真を添付することもできるので、臨場感を持って情報共有ができます。

また、指導について保護者からのコメントを受けたり、講師からアドバイスするというコミュニケーションも生まれます。

日々のコミュニケーションにしても、共働き家庭が増えている状況を踏まえ、できるだけシンプルに、かつ迅速に行えるようなツールを選びましょう。保護者にとって、いつでも塾に相談できるという安心感こそが、大きな信頼につながります。

情報をキャッチし活用するスキル

教育は個別化の流れにあります。つまり、生徒ごとに課題も違えば、つまずくポイントも違います。もっと言えば、生徒や保護者のタイプもばらばらです。生徒の特性に合わせて教える、伝え方を変えるということが重要視されるようになりました。

だからこそ、色々な教授法を知っておくことが大事です。例えば、YouTubeの人気動画、人気講師の教え方を参考にしたり、ChatGPTなどの生成AIを活用したりもいいかもしれません。

今までの教え方の貯金を切り崩してやりくりしていくのは危険です。常に情報のアンテナを張っておいて、自分なりに授業に取り入れるスタンスが大切です。

塾の講師がスキルを磨く方法は

塾の講師が必要なスキルを4つの切り口でご紹介しました。では、それらをどのように磨いていけばよいのか、そのヒントをご紹介します。

インプットに時間をかける

授業の準備や生徒・保護者の対応で忙しいかもしれません。それでも、インプットは絶対に重要です。科目に関する知識、受験に関する情報、または最新の社会情勢など、動画やSNSなど便利なツールも活用しながら、インプットできる情報を増やす努力をしましょう。

塾内外の優秀な人と話す時間を設けたり、セミナーや勉強会に参加するのもよいでしょう。塾の先生同士の横・ナナメのつながりの場「コミラボ」のようなコミュニティに参加するのもおすすめです。同じような悩みを抱える塾講師の話や、それについての専門家のアドバイスが、いつでも覗き見できます。もちろん、積極的に悩み相談に参加するのもいいでしょう。

▲Comiruを活用したスクール経営・運営の改善事例やノウハウをユーザー同士でシェアし、さらなるスクール経営・運営の向上を目指すFacebookグループ/Comiru Lab〜コミラボ〜

ロープレで訓練する

ロープレ(ロールプレイング)なら、現場の課題に沿ったスキルを比較的短期間で磨くことができます。できれば本当の生徒のケースで行うとよいでしょう。講師のコーチングスキルが上がるだけでなく、その場にいるすべての人がその生徒の理解を深めることができます。生徒のことを良く見ている塾、塾全体で生徒を指導している塾という良い評判につながるでしょう。

講師のスキルアップにつながるツールを整備する

塾の運営側からすると、講師が保護者とどのようなコミュニケーションを取っているのか、そのスキルをチェックする体制が整っていることも大切です。

Comiruなら、指導報告書を教室長がチェックできたり、保護者とのやり取りを閲覧、または承認後発信することが可能です。「この指導報告書わかりやすいね」「保護者の方も満足しているね」という会話ができると、講師のモチベーションUPにもつながります。

また、講師が教務に集中できるように、また、インプットする時間を取れるように、その他の業務を効率化させることも、間接的に講師のスキルアップにつながります。

まとめ

今回は塾の講師に求められる能力とその磨き方について、「科目知識」「生徒対応」「保護者対応」「情報のアンテナ」を切り口に解説しました。

・圧倒的な科目知識と伝えるスキル

教える教科についてスペシャリストであることはもちろん、試験の頻出問題や出題傾向、トレンドテーマなど、常に情報をアップデートしていきましょう。集団指導塾か個別指導塾かによって、生徒への伝え方が異なりますが、共通するのは生徒の反応をしっかり見ることです。

・生徒への対応スキル

保護者がなかなか口出しできないケースでも、塾講師という第三者的な立場なら、状況が把握できたり、アドバイスをしてあげたりということもあります。モチベーションが上がらない生徒にどう対応するかも、塾講師に必要なスキルです。

楽しい授業で科目知識を生徒に植え付ける、生徒のモチベーションを上げて学習に取り組む姿勢を良くするなど、必ず結果に結びつくような授業、生徒対応を心がけましょう。

・保護者への対応スキル

授業の様子が見えない中で、保護者からの信頼感をいかにして勝ち取るのか、納得して授業料をお支払いいただけるよう、弛まぬ努力が必要になります。生徒への細かいフォロー、指導報告書などの情報の伝え方などで工夫するとよいでしょう。

・情報をキャッチし活用するスキル

色々な教授法を知っておくことが大事です。今までの教え方の貯金を切り崩してやりくりするのではなく、常に情報のアンテナを張っておいて、自分なりに授業に取り入れるスタンスが大切です。

スキルを磨くヒント

  • インプットに時間をかける
  • ロープレで訓練する
  • スキルアップにつながるツールを整備・活用する

 

講師自身が日頃から自分の能力を高める努力をすること、さらに、塾全体がツールを整備する、体制を整えるなどして取り組むことが大切です。大人が努力することで、生徒にもその大切さが伝わると思います。まずはできることから実践していきましょう。