監修いただいた先生
資本力があるはずの大手塾でも、経営が破綻するという衝撃的なニュースもありました。経産省の見立てでは、少子化が続く中でも、塾・スクールのニーズは高く、学習塾売上高は増加傾向だということですが、私の知る限り、左うちわな塾・スクール経営者はあまりいないような気もします。
どちらかと言えば、コストをかけずに集客効果を上げる方法や、顧客満足度を上げるための業務効率化のコツを知りたいという人が多い印象です。
そこで今回は、意外とスルーしがちな「経費削減」について、具体的なアイデアと、取り組むポイントをご紹介していきたいと思います。
経費削減の具体的なアイデアと取り組むポイント
集客・売上アップと同時に、経費をなるべく削減することで、塾・スクールの利益がアップします。Comiruでは前者についてのアイデアを数多くご紹介してきましたが、実は経費削減も重要な経営課題です。
経費削減に取り組むには、消耗品をリサイクルできるものに変えたり、公共料金や通信費などを見直すなどの今すぐできることから、教室の移転や人件費削減など体力のいることまで、いろいろなやり方があります。もちろん、こまめに電気を消す、裏紙を使うなどの、ちょっとした節約を組織的に継続することも、経費削減への一歩になります。
大きなインパクトになること、インパクトは小さいものの取り組みやすいことに分けて経費削減項目を切り分け、目標を定めて取り組んでみてください。以下にアイデアをまとめます。
インパクトが大きい経費削減アイデア
人件費や固定費の削減は割とインパクトが大きい内容だと思います。思い切って着手できるなら実行し、すぐにはできない場合も、実行までの計画を立てましょう。急な人員削減をせず、シフトを効率よく回すことでも人件費を削減できます。
①管理人・大家さんと家賃交渉する
意外と盲点なのが、家賃交渉です。大家さんも空きテナントになるのは本意ではありません。退去するくらいなら家賃交渉に応じるケースもあるようです。1ヶ月1万円引いてもらえたとしたら年間12万円、大きな差額です。
②講師の稼働率を下げない
1:2や1:3の個別指導の場合は、何が何でも1:2、1:3のペアリングを作る努力は大切です。欠席や振替で1:1になってしまうこともあると思いますが、1:1は絶対に作らないようにしてください。振替ルールが曖昧になっている場合は改訂しましょう。
Comiruの座席管理システムなら、1:1にならないように、塾側で枠を調整することも可能です。
③講師の稼働を減らし塾長が対応する
講師が受け持っていた授業の一部を塾長が行うなど、最終的に人件費の調整を行うこともあるでしょう。例えば、振替授業が発生したら塾長担当とする、塾長が期間講習の授業を受け持つなど、経営が立ち直るまで塾長ががんばるというのもありだと思います。
④教室運営をシステムに頼る
紙、Excelでの管理・運用はあまり効率的とは言えません。保護者コミュニケーションも電話やメールだと連絡がつかない、既読にならないなどの非効率性が否めません。一時的にコストがかかっても、システムの導入をおすすめします。
その際、自前のシステムを開発したり、複数のシステムをかけもつ必要はないと思います。Comiruのような、塾専用のシステムで、アップグレードや不具合対応が自動的に行われるSaaSを採用しているものが良いと思います。どのくらい業務効率化が進みそうか、導入前のトライアルをぜひ行ってください。
経営状況が良くないのにシステム導入なんて…と思うかもしれませんが、長い目で見れば業務効率化が進み、コスト削減につながるはずです。また、「コミュニケーション機能」「決済機能」など、その場しのぎで必要な機能だけに絞って導入するのはあまりおすすめしません。後々機能を追加していく中で、コストがかさむことにもなりかねないためです。Comiruのように、塾・スクール運営に必要な機能がワンストップで備わっているものを選定することで、経費削減へのインパクトがかなり大きくなると思います。
インパクトは小さいがすぐに取り組める経費削減アイデア
①備品の購入単価を下げる
一番着手しやすい節約術が、備品の購入単価を下げることです。単純にエコ商品など安価な商品を購入したり、使用する備品の種類を絞るのも良い方法です。例えば、コピー用紙はB5、B4サイズは使用せず、A版のみにするなどすると、在庫の管理もしやすく、保管スペースも節約できます。また、Comiruなら「共同購入」がとても便利です。
参考:Comiruの共同購入
②印刷を工夫する
両面印刷、2in1、4in1印刷(集約印刷)、縮小印刷、モノクロ印刷など、コピー機の機能を活用し、コピー用紙の節約を習慣付けましょう。印刷ミスをした紙は捨てずに、裏紙を使うようにします。また、カラー印刷のコストはモノクロ印刷と比べて3倍から5倍程度高いとされているので、生徒含め、現場への周知も徹底しましょう。
③通信費・ネットサービス利用料などの見直しをする
通信会社を変更することで通信コストを削減できる可能性もあります。大手キャリアは通信速度が安定していますが、その分高価です。オンライン授業を実施しているなど、どうしてもということがなければ、安価なサービスに切り替えることを検討しましょう。社員や講師が使う社用電話があるなら、必要台数や契約内容の見直しをしましょう。
また、無料期間に入会して、そのまま有料会員になっているようなネットサービス、いつか使おうと思っていたサービスはありませんか?これを機に、ランニングコストがかかるサービスの見直しをしましょう。なくてもなんとかなるものです。
④チラシ制作費の見直し
チラシを同じ印刷会社に追加発注していることが多いと思いますが、定期的に別の会社に見積りを依頼することをおすすめします。同じ会社で継続した方がデータの流用など便利なこともありますが、そもそも経営が厳しい場合は外部への発注も控える方が良さそうです。今はPowerPoint、オンライングラフィックソフト、その他イラストアプリで、本格的なチラシが簡単に作れます。
⑤取引する教材会社を1社に絞る
取引会社が多いほど、送料などの経費が嵩みます。教材会社など、なるべく少ない取引先に絞ってみるのも良いでしょう。
⑥広告出稿を精査する
あまり効果が出ていない広告は一旦ストップしましょう。特にネット広告に必要以上に課金しがちなので見直しを。集客は紹介キャンペーンをメインにする、Googleビジネスプロフィール上で集客につながるアピールをするなど、いろいろやりようはあります。
⑦給与振込にかかる手数料を減らす
社員や講師の人数にもよりますが、給与や賞与の銀行振込の際の手数料は意外と嵩んでいると思います。振込手数料は、同じ金融機関同士の方が安くなる傾向があります。さらに、ネットバンキングやアプリを利用することで手数料が無料になることがほとんどです。手間はかかりますが、現金渡しへの変更も手段としてはあります。社員一丸となって困難を乗り切るべく、協力を仰ぎましょう。
まとめ
今回は塾・スクールで取り組むべき経費削減アイデアについてご紹介しました。こんなことまでする必要があるのかと思うかもしれませんが、経費削減は取り組む全員の意識が合ってこそ実現します。なぜコピー用紙を節約するのか、今の塾・スクールの状況、具体的な目標、目指す姿など、きちんと言語化して全員に共有することがとても大切です。優先順位を決めて、できることから取り組んでいきましょう。
Comiruは、塾・スクールの業務効率化のためのシステムです。経費削減にも大きく寄与できると思います。具体的な機能、貴塾・スクールの課題や規模に合わせた使い方など、どんなことでもご相談ください。
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