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年間業務計画の必要性｜計画なくして実行なし

塾経営のためには、生徒数の増加、学力向上、生徒や保護者との信頼関係構築など様々な課題がありますが、こうした課題を解決していくためには年間業務計画を立てることが必要です。その理由は明白で、計画できないものは実行できないからです。

年間業務計画の作成は「通塾年数を伸ばすこと」が目的であることを認識する

計画を立てる際に忘れてはならないのは「通塾年数をいかに伸ばすか」ということが目的であるということです。

塾側の都合のように聞こえてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。保護者や生徒にとっても、塾に長く通うことで学習習慣が身に付き、学力向上に繋がります。お子さんの成績が上がれば保護者の満足度も上がり口コミも増えるでしょう。また、通塾年数が長いということは、中学受験、高校受験と重ねていくため、多くの合格実績を得ることができます。「長く通う子がいる」＝「信頼のおける塾である」という印象から、新規生徒の獲得に繋がるはずです。そして生徒と講師の信頼関係は、通塾期間が長ければ長いほど醸成されていくものです。

つまり、「通塾年数をいかに伸ばすか」ということを年間計画の目的にすることは、塾経営の本質とも言えるのです。

また、年間事業計画を立てることで講師の質の向上にもつながります。これは社員だけでなく大学生のアルバイト講師にも当てはまりますし、塾の規模や指導形態に関わらず言えることです。

”やるべきこと”の明文化がもたらす仕組み化の力

いつ何をすべきかはほとんど頭に入っているから、計画はたてるものの明文化する必要はないという塾経営者の方もいらっしゃるかもしれません。ただ、計画を暗黙知のままにするのではなく形式知にすることで、入って間もない講師や、新米教室長等にこれまでの経験値として使ってもらうことができます。複数の教室を展開する塾であれば、他の教室の成功例や失敗例をもとにブラッシュアップしていくことも可能です。このように個人のナレッジとせずに塾全体の資産を蓄積していくことが大事といえるでしょう。

年間業務計画の作り方

では実際に、どのようにして年間計画を立てればよいでしょうか。最上段の目的は「通塾年数をいかに伸ばすか」ということです。この目的を達成するために、「生徒の学力向上」「新規生徒獲得」「保護者対応」という３つの観点は抑えておきましょう。

生徒の学力向上｜通常授業の充実を最優先とする

定期テストや講習など、塾には季節に応じたイベントが多様にありますが、ここで注意したいのが定期テスト対策ばかりに注力しないこと。何よりも大切なのは通常授業であり、テスト対策は通常授業という土台があってこそ。業務計画を立てる際は、レギュラー授業が年間を通して充実することを第一に考えてください。

新規生徒獲得｜意図を持って口コミを集める仕掛けが重要

保護者の口コミは新規の生徒獲得に欠かせない要素です。偶然に頼るのではなく、ある程度意図的に口コミを得る計画を立てておくこと。保護者にとっては、自分の子どもが「楽しみながら塾に通って成績UP」することがベストなので、テストの成績が上がったタイミングでいかに口コミを集めるか等、保護者の温度感が高まったタイミングでタイムリーに口コミを取得するための仕掛けを考えてみましょう。

保護者対応｜子の成長を見守る塾としてのアピールを

いつ保護者ガイダンスを開くかということだけでなく、子どもの成長に関わるセミナーや、家庭でも役立つ子育てのセミナーなども定期的に盛り込んでおくことをお勧めします。“成績だけでなく成長も見てくれる塾”という印象が評判を呼び、結果として「新規生徒獲得」にも繋がるでしょう。

当然ですが、保護者に対しても真摯に対応しなくてはなりません。生徒、塾、保護者が同じ目標に向かい、危機感や現在地を把握しながら勉強を続けていくという共通認識が継続年数増加に向けて必要です。

参考までにテンプレートをご用意しました。そこへ、同じ学校内にライバルを置いて意識させたり、成績が上がった生徒にスポットライトを当てたりするなど、生徒のモチベーションを高めていくことも重要です。