監修いただいた先生
前回の記事で、一般塾のオンライン授業とオンライン専門塾について解説しました。特に、オンライン専門塾は競合も多いため、コンセプトや強みの差別化とターゲティングがとても重要になるとお伝えしました。
コンセプトや強みの差別化がしっかりできたとして、それらをどうやってターゲットに訴求すると良いのでしょうか。今回はオンライン塾の集客方法についてご紹介します。
オンライン(インターネット)集客とは
オンライン(インターネット)集客には様々な種類があります。それぞれメリットとデメリットがありますが、基本的には導線の数は多い方がいいでしょう。運用が大変だと思うかもしれませんが、どのツールを使って何を発信するのか、企画し体制を組んでおけば、メリットの方が大きいと思います。
対面授業メインの塾とは違い、国内外問わず広いエリアから集客が可能です。オンライン塾は確実にオンラインで検索されるので、うまくメッセージを発信できれば、大きな効果が期待できます。
(1)リスティング広告
地域密着ビジネスである学習塾の多くはリスティング広告を活用していると思います。リスティング広告にはYahoo!広告とGoogle広告の2種類があります。それぞれの検索エンジンで設定したキーワードが検索された時、ブラウザの上位に表示される仕組みです。学習塾の場合は「塾名」✕「地域名(世田谷区、下北沢、など)」で仕掛けていることが多いでしょう。
オンライン塾に関しては地域のしばりはありません。塾名と掛け合わせるキーワードには「国語」「英検」などの教科や、「不登校」「入試直前」「補習」などの課題、「マンツーマン」「低額」などの差別化ポイントで訴求しましょう。
リスティング広告を始めるには、それぞれの検索エンジンにアカウントを作成し、そこからキーワードなどを設定していきます。素人でも見よう見まねでできるものではありますが、早く成果を出したいなら専門家に任せるのも手です。毎月このくらいのユニークユーザー(訪問者)数を担保したい、など具体的に伝えると、それに応じてキーワードや出稿ボリュームを調整してくれます。
(2)SNS
手軽に始められるのがSNSの大きなメリットです。そのかわり、一度始めたら放置は良くありません。更新されないアカウントはどんどん表示されなくなります。運用体制を整えてから無理のない範囲で継続的に発信していきましょう。
SNSでの発信は、いかに短い時間で「いいことを知られた」と役立ち感を生めるかがカギです。それがあれば、拡散もされるかもしれません。自塾の紹介にとどまるのでなく、受験の最新情報や、勉強のコツ、おすすめの参考書や勉強法などを発信できるといいでしょう。その際、自塾の強みがある分野のお役立ち情報を充実させれば「この分野に強い塾」として認知を高め、問い合わせに繋げていくことが期待できます。
ビジュアルで訴求するにはInstagramが最適です。講師や生徒が積極的に授業に取り組んでいる様子や、教室の様子など、外観・エントランスなどの写真でもかまいません。イベント情報などスポット情報はストーリー機能を活用します。
■ X(旧Twitter)・Threads
XやThreadsはちょっとしたつぶやき、受験の最新情報、お役立ち情報などを発信するのに適しています。匿名性が高い分、バズりやすいのが特徴です。受験期に、国語でどの作品が出題されたか、時事問題で押さえておくべき内容などを発信しているケースをよく見かけます。
Facebookは基本的には本名での登録を推奨しているため、発信メインの一方通行コミュニケーションになりがちです。非公開グループの運用なら逆に盛り上がることもあります。卒塾生を非公開グループに招待し、継続的にコミュニケーションを取っている例もあります。
■ YouTube
YouTubeでの集客は、企画力、動画編集力などちょっとしたスキルが必要になります。まずはフックになるワードを大きく打ち出し、大袈裟なくらいアピールしましょう。うまく発信している競合他社や、参考になりそうな動画をたくさん見つけて学びましょう。悩み相談系コンテンツがバズりやすいと思います。
タイトルやタグの設定も効果に直結します。これに関してはChatGPTに聞いてみるなどすると、機転の効いた回答が返ってくることがあります。タイトルが適切かどうか、SEO的観点から判定してくれるサイトなどもあるので、便利なサービスはどんどん活用しましょう。
参考:vidIQ Vision for YouTube(無料)
エヌラボスタディのYouTubeチャンネル。アイキャッチで見せるタイトル、見せ方に工夫がある。実際にYouTube経由で入塾や問い合わせも多数あり、重要な導線の一つとなっている。
(3)ブログ
塾の理念や教育方針、塾長からのメッセージなどはブログも有効です。ただし、そもそもホームページに来てもらわなければいけないため、リスティング広告など他の集客導線の受け皿的に用意しておくイメージです。集客目的と言うよりは、既存生徒・保護者向けのメッセージ発信の場として活用し、それを入塾検討者が見て評価するというケースが多いかもしれません。
どの導線を使うにしても、誰に何を伝えるかが大事です。文字やイメージを実際に書き起こし、客観的に見てどうか、メッセージは適切かなど確認しましょう。
効果測定をしながらPDCAを回す
集客戦略に最も欠かせないのが効果測定です。どの導線からどんなユーザーが来たか、月間でどのくらいリーチしたか、再生回数は…など、とにかく数字を追う習慣をつけましょう。
再生回数が多くても滞在時間が短すぎる、ページビュー(閲覧)数やUU(訪問者)数など見てくれる数は増えているのに入塾に至らないなど、課題をみつけて改善策を検討しましょう。
まとめ
オンライン塾の集客方法についてご紹介しました。国内外問わず広いエリアから集客できるのがオンライン塾の強みですが、競合も多く、WEBマーケティングが得意な塾は先進的に集客網を張り巡らせているはずです。
その中でも、自塾の強みがあって、ターゲティングがしっかりできていればしっかり戦っていけるはずです。うまくメッセージを発信できれば、大きな効果が期待できます。
次回はオンライン塾の体験授業の仕方についてお伝えします。
- 「Google」、「Chrome」、「Android」、「Android」ロゴ、「YouTube」、「YouTube」ロゴ、「Gmail」、「Google Authenticator」、「Google Authenticator」ロゴ、「Google Play」、「Google Play」ロゴ、は、Google LLC. の商標または登録商標です。
- 「Facebook」は、Meta Platforms, Inc. の商標または登録商標です。
- X(旧Twitter)は、X Corp.の商標または登録商標です。
- 「Instagram」は、Meta Platforms, Inc. の商標または登録商標です。
- 「ChatGPT」は、OpenAI, Inc.の登録商標です。